アメリカ盤のオリジナルってやっぱりジャケの発色とか違うの?



今回は「アメリカ盤のオリジナルってやっぱりジャケの発色とか違うの?」です。

今回も先に結論から
勿論、そういうものもありますが、タイトルによって違いますし、タイトルによっては何が何だかわからないものもままありますよ。
ということを書いてみました。

Red Garland “Red Garland’s Piano”
「退色じゃない?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが黒色の出方を見て頂ければ退色で無いことがおわかり頂けると思います。
右の2枚は以前プロモの存在を確認していますのでそれなりのばらつきがあることが分かります。

The Allman Brothers Band “1st”USオリジナルです。
どれもオリジナルですが(たぶん)製作工場によってかなり違うことが分かります。

The Beatles “Meet The Beatles”
オリジナルと初期プレスですが文字色違いすぎ

廣川さんからツイッターでご指摘頂きました。

確かに!60年代後半〜70年代初頭に製作されたワーナー・ブラザーズ関連のリイシューとかはホントその通り、薄くなっているんですよね。
それを写真に撮りたかったのですがリイシューの在庫が無いのでヴァーヴでチェックしてみました。
Ella Fitzgerald & Louis Armstrong “Ella & Louis”です。
左がセカンド・プレス、右がオリジナルです。
廣川さんのご指摘どおり右の色が濃いことがおわかり頂けると思います。
何枚もみているので間違いでははないかと思います。
「いままで書いてあることを考えたら、それ印刷の誤差の範囲じゃない」という方もいると思いますので最終的なジャッジはお任せ致します。
オリジナルの中にはコーティング・カバー・タイプもありますが比べにくいので今回は使用しませんでした。

さらに顔の部分をアップしてみました。
セカンド・プレスは頬の色が若干とんでしまっています。

ブルー・ノートでこんなものがありました。
色指定の指示が書かれたカバーです。
再プレス時に色指定を間違いないようにと保存されていたみたいですよ。

拡大してみました。

ここにははわかりやすいものを取りあげましたので、メーカー、またはタイトルによってほとんど変わらないものもあります。
皆様のご参考になれば嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました。

当店のネット・ショップ、是非こちらもチェックして頂けると嬉しいです。
サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

The Mothers Of Invention (Frank Zappa) “Absolutely Free” の USオリジナル盤について書いたつもりが新発見!?



The Mothers Of Invention (Frank Zappa) “Absolutely Free”のオリジナルについての考察、シルク・プリンティング・カバーがオリジナルなのかです。
今回はMONO盤で検証します。

最初に答えを書いてしまいますがシルク・プリンティングされているカバーは東海岸プレスのオリジナルです。
西海岸は別のカバーが使われます。
左上部のおでこの部分、”Absolutely Free”、裏面の縁取りされた”Absolutely Free”の白い部分がシルク・スクリーンでプリントされています。
レーベルは溝無しタイプになります。↓



当時ステレオとモノをカバーを作るときヴァーヴは紙を上下にずらして製作していたためモノ盤は背文字がずれてカバーの表にきてしまっています。
デザイナーが悪いのか?いい加減すぎなのか?個人的にはエラー・カバーかと思っていますが最後まで修整はされませんでした。
「じゃあエラーじゃないじゃん」と言われたら私の負けです。

次に西海岸プレスです。こちらはペイスト・カバーで溝有り、シルク・プリンティング・カバーではありません。
西海岸プレス溝有りのプロモ盤もこのタイプに入っていたので間違いはないと思います。
カバー表の”Absolutely Free”の文字は東海岸プレスに比べて上にあがり、裏面の縁取り部分の幅が狭くなっていることがおわかり頂けると思います。↓



「シルク・プリンティング・カバーで西海岸の溝有りが入っているものが無いのか?」といわれると稀に見つかります。
カバーが不足していたために東海岸から輸送して使用したのか、入れ替えられたのか、分からないというのが正直な所です。
数の少なさから個人的には入れ替えかなあと思いますが…

そして同時期か、僅かに後にプレスされたのかこのあたりが分からないのが2種類。
シルク・プリンティング・カバーでは無く通常仕様で品番の後に「X」があるものと無いもの、こちらも通常オリジナルといわれます。
もちろん人によっては違う意見もあるかとは思います。↓

次はエラー・カバー、シルク・プリンティングするのを忘れてしまったようです…と思ったら…

ここからの
ランブリンボーイズさんとのツイッターのやりとり

東海岸のオリジナルと比べるために2枚を並べてみます。
販売するんだったら枠付きが正しいですよね。(カバーがステレオになっていますけどお許しを)

久しぶりに裏面を見たときに気付きました。
3枚を比べた写真です。上から西海岸プレスオリジナル、東海岸プレスオリジナル、エラー・カバーになります。

白枠によりオリジナルにもともと記載されていた“WAR means WORK for ALL”他の文字が消えてしまっています。
本来のアート・ワークはこっちだったんですね!
自分は文字が消えていることなど全く気にしていませんでした。
さすがランブリンボーイズさん!よく見ている、おそれ入りました。
それにしても何も気にしていない自分にあきれます!
まあ気にしていなかったのは自分だけで知っている方は探していそうですが…

その後田尻さんからご連絡を頂きました。
「“WAR means WORK for ALL”の文字を消すためにシルク・プリンティングしたのかもしれませんね」とのこと、確かになかなか政治的な言葉ですのでヴァーヴは嫌いそうですね。
その文字は他に比べて薄く印刷されていることからヴァーヴもその事は気になっていたのでしょう。
そしてタイトルが目立たないと売り上げにかかわるという理由も付け加えて消させたのかもしれません。
まあ想像に過ぎませんが。
カナダ盤の裏ジャケを見れば真実が分かるかもしれませんのでカナダ盤をお持ちの方は是非チェックしてみて下さい。

ダウンタウンレコードさん主催の「FZ on Verve」で気になってちょっと書いてみました。
間違っているところもあるかとは思いますのでご存じの方はいろいろ教えて頂けると嬉しいです。
宜しく御願い致します。
お読みいただきありがとうございました。

田尻亘さん
ダウンタウンレコードさん
http://downtownrecords.jp/banana/
ランブリンボーイズさん
https://twitter.com/ramblinboys
にご協力頂きました。
ありがとうございました。

当店のネット・ショップ、是非こちらもチェックして頂けると嬉しいです。
サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

Verve T MGMレーベルについて



Verve T-MGMレーベルについて
Verve T-MGMレーベルとはレーベル左下部に「MGM」の文字があり、中央に大きな「T」があるレーベル物でMGMが買収後のVerveのことを指します。
このレーベルは溝無しが東海岸プレスオリジナル、溝有りが西海プレスオリジナルです。
一部の方がオリジナルは溝有りで溝無しは2ndプレスと言われますが間違いです。
私共もこの様に批判めいたことを記載したくはございませんが、お客様から何度も質問欄に「溝無しプレスは2ndです」とご連絡いただくとさすがに、どうして…と悲しい気持ちになりますし、お客様にもこのことを知っていただきたいと思い掲載しました。

白いプロモ盤は西海岸プレスで溝有りです。黄色いプロモ盤は東海岸プレスで溝無しです。
ごく稀に違うこともございますが黄色い溝有りプロモ、白い溝無しプロモがほとんどないことからこのことが正しいとご理解いただけると思います。

この件に間違いがあるようでしたら遠慮無くご連絡ください。
訂正させていただきます。

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こんな事↑を書いておりますが勿論リイシューも大歓迎、よろしく御願い致します。
こちらからご連絡下さい

もちろん販売もしていますのでこちらもよろしくご検討ください。

サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから
ブログ 『レコード店を考えてみる』 はこちらから

Miles Davis“Milestones”の完全オリジナルはレーベルに“Miles”と誤記されているタイプなのか?



マイルス・デイビスのマイルストーンズといえば彼を代表する名盤の1枚です。

当店はオリジナル盤を中心に販売しているため、たまにお客様に「“Miles”と誤記されているのがオリジナルですか?」と聞かれます。

というわけで今回、その事に関して説明してみたいと思います。
まずはカバーから
と書いてもカバーはどちらも同じです。
裏面B1のタイトルは“Milestones”です。


次にレーベル。
オリジナルは6Eye(シックス・アイ)と呼ばれるレーベルで内側に溝があるタイプになります。
レーベルのB1が“Milestones”になっているものと“Miles”になっているものがあります。
たまに言われるのが「この“Miles”になっているのもが完全オリジナルだよ」なのですが本当にそうなのでしょうか。


比べてみるとちょっとレーベルのデザインが違います。
レーベルを製作した工場が違うようです。
これだけだとどっちがオリジナルか分からないですよね。

最初に製作したであろう白ラベのプロモ盤でどちらがオリジナルか考えるのが妥当ではないでしょうか。
こちらが白ラベプロモ盤です。

プロモは“Milestones”表記ですの普通に考えれば“Miles”と誤記載されているものはエラー・レーベル扱いで「完オリ」というのは間違いだと思います。
しかもこのエラーはレーベルにCBS有りのセカンド・プレスになっても訂正されませんでした。
もちろんどちらもオリジナルですのでお持ちの方はご安心下さい。

と書いたところでtwitterで想也さんからご指摘をうけました。

リイシューをほとんど調べていなかったので勝手に訂正しているものだと思っていました。
リイシューも調べたら表記はまちまち、正式なのは“Milestones”で通称が“Miles”なんでしょうかね。
これで著作権の管理ができるのかと思ってしまいますが…
それにしてもなんでこんなことになっているのでしょうかねえ。

想也さんありがとうございました。

ご存じない方のご参考になれば幸いです。
何か間違いがあったら是非ご指摘ください。
宜しく御願い致します。

当店のネット・ショップ、是非こちらもチェックして頂けると嬉しいです。
サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

Marvin Gaye “What’s going on” USオリジナル盤のレーベルについて




『Marvin Gaye “What’s going on” USオリジナル「初回プレスは盤が厚く、オイル・ショックの影響で2ndプレスから盤が薄くなるんだよ」は真実か?』の続きです。

以前お客様から
「Marvin Gaye “What’s going on”のレーベルことで質問なんですが、TS品番とS品番の2種類があるのですがどちらがオリジナルですか?」
とお問い合わせをいただきました。
正直、私もいままでそれほど気にしていませんでした。
「カバーがTS品番ですのでレーベルはTS品番が後にT品番になるのではないでしょうか」と答えたのですが…
すみません。間違いでした。ごめんなさい。
レーベルのスタイルの事は気にしていたのに品番の事は気にしていませんでした。ダメですね。
お詫びにと言うわけではありませんが調べてみました。

レーベルの種類は「S」、「T」、「TS」の3品番があります。
まずはS品番
「A TRADEMARK…」の文字が上部に記載されているタイプ、RCAのDynaflexに近い若干薄い感じです。
A面のマト番はA4RS-2682-2-C、B面はA4RS-2684-2-B マシン刻印
(RCAのHollywood工場製と言われています)
…違うタイプのS仕様の盤もあります。(手元にそのタイプがなくどこのプレスかは不明です)



T品番
「A TRADEMARK…」の文字が左側に記載されているタイプです。
A面のマト番はA4RS-2682-2-D、B面はA4RS-2684-2-D マシン刻印
(盤は普通の厚さ、プレス工場は分かりません)


T品番
片面溝有りもありますよ
A面のマト番はA4RS-2682-2-D、B面はA4RS-2684-2-D マシン刻印
(プレス工場は分かりません)
さらに両面溝有りもありますよ(写真はありませんが)
A面のマト番はA4RS-2682-2-D マシン刻印 / B面はA4RS-2684-2-D マシン刻印
(こちらもプレス工場は分かりませんが上と同じだと思います)

TS品番
「A Trademark…」の文字が左側に記載されているタイプです。
これはRCA薄いDynaflex盤に近いことからRCAの工場で製作されたタイプだと思います。
A面のマト番はA4RS-2682-2、B面はA4RS-2684-2 マシン刻印
別のタイプでは
A面のマト番はA4RS-2682-2-A、B面はA4RS-2684-2 マシン刻印
後者はマト番の書体自体がRCAのプレスに近いのでこちらはまず間違い無くRCAのプラントで製作されたものだと思います。
(どちらもRCAのIndianapolis工場製と言われています)


以前販売した白ラベのプロモはTS品番でした。
写真が無くてすみません。
A面のマト番はA4RS-2682-2、B面はA4RS-2684-2 マシン刻印
(RCAのIndianapolis工場製と言われています。販売したことは無いですがRCA Hollywood工場製もあるんでしょうね)



最近ではT品番がオリジナルではないかという説もあるらしいのですがどれも同時代につくられたレコードだと思われます。
しかも溝有りのT品番がレアですので、それこそがオリジナルと思いたい方もいらっしゃるでしょう。
このアルバムは初回から数万枚単位で製作されているでしょうから、この珍しい溝有りのみがオリジナルと考えるのは難しいと思います。
白ラベのプロモ、そしてマト番から考えればTS品番の「2」枝番無しこそがオリジナルと思いたい方もいらっしゃるでしょう。
しかしこう並べてみるとこのアルバムはRCAのIndianapolis工場とRCAのHollywood工場を中心に製造され、マト番はただ単に工場毎で割り振られている可能が高そうです。
フラット・レーベルの黒文字でしたら当時のオリジナルと思っていいのではないでしょうか
というわけでご購入の際はお好きなタイプをお選び下さい。
プレスにかなりばらつきがあるため、自分だったらプレスが良くて音が良い物を選ぶかなあと思います。



今回はあまりにもマニア向けすぎ…ですね。
一部想像で記載した所もありますので間違っているところもありそうです。
ご存じの方はいろいろ教えて頂けると嬉しいです。
宜しく御願い致します。

当店のネット・ショップ、是非こちらもチェックして頂けると嬉しいです。
サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

ステレオの一部はコロンビア・カーブで録音されているのは本当か?

「ステレオの一部はコロンビア・カーブで録音されているのは本当か?」というお話。

一部でもりあがっているらしいのが「80年代近くまでコロンビア・カーブで製作されたレコードがあり、コロンビア・カーブで聞くと音がいいですよ!これって本当ですか?」
最近、ちょこちょこ言われるのでちょっと調べてみました。

聴かずに考察するのもいかがなものかと思いますのでたった2枚ですが自分でも試聴しました。

使用した機材はVenetor VT-MPEQ モノラルレコード専用マルチカーブ・イコライザアンプ。
(仕様上、ステレオをモノラルにミックスした形になります)


Bob Dylanの『Highway 61 Revisted』
高い音圧はなくなるものの確かに音が変わって見通しが良くなってすっきり、聞きやすくなりました。
ガッツはなくなりますが、これはこれで良いですね。この音、好きです。
これはコロンビア・カーブの方が低域の補正、高域の補正ともRIAAに比べて浅いからです。
(他のも少し聞きましたがたいていのアルバムをコロンビア・カーブで聞くとすっきりして音が良くなった?ように聞こえますよ)
だからといってこれが本当にコロンビア・カーブで録音されたものと考えてよいのでしょうか。

試聴した音から考えると「コロンビア・カーブで製作説」の気持ちも分かるのですが「コロンビア・カーブ説」が正しいのであれば製作したアーティストもエンジニアもプロデューサーも浮かばれないですよね。
だって彼らは最終チェックをRIAAカーブの装置で決めているはずです。
アーティストやプロデューサーがサンプルを持って帰って自分の家で聞いたら製作したときの音と違うなんてことがあったら大変ですよね。
しかも45/45方式のステレオはおおよそ初期からウエストレックス社のカッティング・マシンをつかっていると思われます。
そのマシンというか、ステレオの規格自体がRIAAカーブですからそれをわざわざ変更するでしょうか。
特にコロンビアはステレオ・レコードを強く推進していた会社ですから既にRIAAカーブ規格が確定しているものをわざわざ音が変わってしまうコロンビア・カーブで録音するなどということはありえないと思います。


Bobby Hutcherson 『Happenings』
う〜ん、これはRIAAカーブじゃない?普通にそう思う。

ルディ・ヴァン・ゲルダー(以下ヴァン・ゲルダー)の録音についてです。
ブルーノートがAESカーブからRIAAカーブに移行したのが1956年頃と言われています。アルフレッド・ライオンが変更を希望したのか、それともヴァン・ゲルダーが変更したのか分かりませんが音にこだわりのあるアルフレッド・ライオンですから、変更後にヴァン・ゲルダーが録音し、カッティングしたものはすべてRIAAカーブでしょう。
ヴァン・ゲルダーが既に統一されたRIAA規格以外で会社毎にカーブを設定してカッティングを行ったと考える人はいないと思います。
ですのでブルーノート、プレスティッジ、ヴァーヴのデッドワックスに「Van Gelder」刻印があるタイトル、インパルスのデッドワックスに「Van Gelder」刻印があるタイトルはRIAAカーブです。
それ以前に録音したブルーノート、プレスティッジの諸作で「RVG」刻印のあるものはAESと考えるのが妥当だと思われます。
まあRIAAカーブに移行した年はもう少し後になるかも知れませんが、ステレオ盤を製作する際にはRIAAカーブでのカッティングで間違い無いでしょう。

ただしブルーノートにしろプレスティッジにしろ50年代にAESカーブで製作された物が56年以降すぐにRIAAに切り換えたとは考えられませんので再プレスなどはAESカーブのままだったりする可能性は大きいでしょう。(プレスティッジの裏面に「RIAA」と書かれていてもスタンパーが変わっていないし…確認してないけど)

ブルーノートの聴感ったってコンプとイコライジングでぐりぐりになった強力にジャズっぽいヴァン・ゲルダーの音は摩訶不思議なのでカーブなんてどうでもいいので良く聴ければもう何でもいいやという気もしますが…

問題は当時の音作りと現在の音作りが違うと言うことと、当時のモニター・システムと現在の聴くシステムが違うということになると思います。
音作りですが昔はSP時代からの流れで前に、前に出てくるサウンド、現在は若干後ろに定位するサウンドだと思います。(極端すぎる説明ですが…)
モニター・システムも昔は当然のことながら現在より低音も高音も出ないシステムです。
高音、低音ともブーストしたサウンドこそが当時は普通に聴けたのかも知れません。
そう考えると当時の試聴されたカートリッジ、スピーカーなどを使ってチェックしてみないとそのカーブが正しいのか分かりにくいということがあります。
制作者がどのような意図をもって音を作り込んでいったのかどうかが私たちリスナーには分からないので必ずしもイコライザー・カーブを聴感で決定することができないのではないでしょうか。
くり返しになりますが、リスナーがRIAAカーブの装置で聴くのに、制作者の意図がリスナーに伝わらないコロンビア・カーブでカッティングするなどということはありえません。
自分の耳より普通に製作システムで考える事が正しいと思います。

もちろんコロンビア・カーブで聞くと音が良く聞こえる場合があることを否定しているわけではありません。
それぞれの方の好みがありますから。
グラフィック・イコライザー導入して1枚ごとに気に入ったカーブをつくったりしたら更におもしろいでしょうね。

自分はステレオ盤は「RIAAカーブの製作で間違いなし!」と考えますがこれを読んだ皆さんはどう思われたでしょうか?

「たかだか趣味ですのでお好きな様に!」と書きたいところなのですが…アーティストやプロデューサー、そしてレコード会社のことを考えるとさすがにそうは言えないので、誤ってコロンビア・カーブ派になってしまった方はRIAAカーブ派に寝返って頂きたい!
そんなことあるわけないですよ〜! カム・バ〜〜〜ック!

試聴で使用した機材はこちら
音質も素晴らしいので気になる方は是非ご検討下さい。
試聴記事はこちら
ご注文はこちらから

サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

カーブについて詳しく知りたい方はこちらに記載がありましたのでどうぞ
http://www.ann.hi-ho.ne.jp/aria/amp/EQ-curve.htm

Neil Young 『Comes A Time』US盤オリジナルについて

Neil Young 『Comes A Time』US盤オリジナルについて





Nicolette Larsonが気に入り、そしてヒットした「Lotta love」、 Crosby, Stills, Nash & Youngの為に書いたものの結局完成しなかった「Human Highway」収録でも知られるカントリー・ライクな名盤。

このアルバムは本国アメリカでも若干のバリエーションがあります。

で、どれがオリジナルかというとカバー表はすべて同じ、カバー裏面のA4が「Lotta Love」のタイプです。
裏面の曲順が元々はA5が「Lotta Love」でしたので曲順の訂正でシールが貼ってあるタイプと訂正をしていないタイプのもの、印刷で曲順を訂正されたタイプの3種類あります。
下の写真は曲順の訂正でシールが貼ってあるタイプ、レーベルはA4が「Lotta Love」のタイプです。
マト番はRE-3になります。



「Lotta Love」がA5に収録されたタイプがありこちらは大変レアです。カバー裏面も未訂正のままです。
未訂正のカバーはそれなりに存在します。訂正するのもお金がかかるので気にせず出荷したんでしょうね。
人によってはこれがオリジナルと言う方もいるかとは思いますがエラー・プレスと考えるのが妥当だと思います。
マト番はRE-2になります。


こちらはテストプレス、当然のことながら大変レアです。
もちろんA5が「Lotta Love」です。
マト番はRE-1になります。音も違うんでしょうね。

こちらはプロモ用と思われる歌詞ブックレット、わざわざつくったんですね。

日本盤のオリジナルはA5が「Lotta Love」です。
届いたマスターが最終決定前のタイプだったんでしょう。
悲しいかなレアなアメリカ盤のありがたみが薄まりますね。

ご存じない方のご参考になれば幸いです。

サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

Carole King『Tapestry』のUS盤オリジナルについて

Carole King『Tapestry』のUS盤オリジナルについて
ご存じの様にロック史で外すことのできない名盤です。
このアルバムは本国アメリカでも若干のバリエーションがあります。
まずはカバーから
現在完全オリジナルとされているのがざら紙・ゲート・フォールド・カバー。

こちらは通常のゲート・フォールド・カバーです。
現在はどちらもオリジナルとされています。

分かりにくいので拡大してみました。上がざら紙、下が通常盤です。(写真の撮り方が悪かったのか、それほど違わないように見えますがかなり違います)

ざら紙のカバーに入っている盤のマトはまず若いのでどうしてもと言う方はざら紙タイプをご購入下さい。
最近では大変高くなってきていますのでお薦めするには正直、ちょっと躊躇してしまいます。
通常カバーでもマト1もありますので一概にざら紙のカバーのみがオリジナルともいえないのかも知れません。

次にレーベル、レーベルは基本的には2種類。
曲のクレジットがあるものと無いものです。どちらも「Ode 70」の印刷がレーベルにあります。
まずは曲のクレジットがあるもの。

曲のクレジットが無いタイプはセカンド・レーベルと比べてみました。
左がオリジナル、右がセカンド・レーベルです。

曲のクレジットがないものがオリジナルという方もいらっしゃいますがこれは工場の違いです。
ですので「70」がなくなった2ndレーベルになってもレーベルのデザインに変更はありません。

という訳で

「曲のクレジットがないものがオリジナル」というのは間違いですよ〜。

ご存じない方のご参考になれば幸いです。

↑というのをそのうちブログに上げようと思っていたら「今月(2017年5月号)のレコード・コレクターズに更に詳しく掲載されているよ」
と知人に知らされました。
気になる方は是非レコード・コレクターズをご購入下さい。
レコード・コレクターズの筆者の方のツイッターはこちらです↓
https://twitter.com/kamijake

サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

Miles DavisのKind Of Blueのオリジナル判別方法について




マイルス・デイビスのカインド・オブ・ブルーといえばジャズ史を語る上で外すことのできない名盤です。
当店はオリジナル盤を中心に販売しているため、お客様にちょこちょこ「どれがオリジナルですか?」と聞かれます。
というわけで今回、モノラル盤でその事に関して説明してみたいと思います。
まずはカバーから
と書いても残念ながらカバーでオリジナルかどうかの区別はつきません。カバー裏面の工場番号、そう「1」とか「2」とか裏面の右下部にプリントしてある文字以外はどれも同じです。
そしてB面の曲順表記が間違っていますが訂正されず、写真の様にずっと間違ったままです。

ですのでレーベル。
オリジナルは6Eye(シックス・アイ)と呼ばれるレーベルで内側に溝があるタイプになります。



溝なしもありますが通常は溝有り(「ディープ・グルーブ」と呼ばれます)タイプのレーベルを貼られているものがオリジナルと言われます。
溝有りでも下の写真の様にレーベルの上部に「CBS」のマークがある物はセカンド・プレス(初期プレス)になります。
当然のことながら「オリジナル」は販売店の考えによって若干違いますのでこのような溝無しやCBS有りまでをオリジナルというお店もあると思います。
写真はCBS有りの溝無しです。

このタイトルで問題になるのはB面の曲順です。
B1. All Blues
B2. Flamenco Sketches

が正しい曲順ですが、コロンビアは間違って
B1. Flamenco Sketches
B2. All Blues

と製作してしまいました。
それがこちらです。写真のレコードのB面のマトリックスは「J」でした。


そして訂正後がこちら。写真のレコードのB面のマトリックスはこちらも「J」でした。



というわけで俗に完オリといわれるものは
カバーの裏面の曲順とレーベルの曲順が同じタイプになります。
通常オリジナルといわれるタイプはこの完オリといわれるタイプのものと訂正後のレーベルで6Eye、溝有りタイプまでをいう方が多いです。
当店もその様にしております。

一応写真を撮りましたので白ラベのプロモ、2Eyeのレーベルもあげておきます。


ご存じない方のご参考になれば幸いです。

サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こちらからご連絡下さい

レコード、オリジナル盤の音が良い理由



レコード屋などという仕事をしていると「この時代にどうしてレコードなんですか?」と聞かれることがあります。
「ただ単に音がいいからです」と答えると「えっ!嘘でしょ!」と大抵驚かれます。
そりゃそうですよね。普通に考えたって今はCDを超えてハイレゾの時代ですもの。
個人的には~70年代中盤くらいまでは当時のLPの音が一番良いのではないかなあと思っています。
ただ各国でマスタリング、カッティングも違うので一概にどの国が一番とか絶対レコードが一番とは言えないのですが。
先日、「フォーマットによる音の順位:78’s > 45’s, LP(Vinyl) > 俗にハイレゾといわれるもの > CD > mp3」というツイートをしたのですが「ハイレゾの方が音が良いですよ!」と言われたりしました。
そのツイートを読んで頂いた方、言葉不足でした。すみません。
確かに最新の録音はLPよりハイレゾの方が音がいいと思います。
機材も変化してきていますし、しかも今のフォーマットに合っています。
現在のオーディオも同様にそのフォーマットに合っています。
でも古い録音はやっぱり当時のフォーマットに合った物の方が音が良いと思います。
それは周波数帯域が広くてフラットというような理由ではありません。
50年代や、60年代に録音された音源のマスターテープって時間と共に劣化していくんですよね。
(それ以降のものだってもちろん磁気テープは劣化します)
古い物は数時間たつだけでと高域が僅かに劣化して、更に経過した時間と共に更に劣化していくんだと言う方もいました。
同タイトルで当時の原盤と最新のマスタリングされたアルバムを比較するとなにが一番違うかというといえば『空気感と実体感』なんです。
特に50年代のジャズに顕著だと思うのですがオリジナルやニア・オリジナルの盤にある「ふわっ」とした感じと特にアタック感のある高域の「クピーッ」と抜けるような痛快な実体感。
その『空気感と実体感』がマスターの劣化により減っていたり、無くなったりしてしまうんでしょうね。
やはりその『空気感と実体感』というのはリマスタリングによって最復元することが一番難しいところなのだと思います。
そんな理由で多くのレコードは現在発売のレコードよりも録音された時に一番近い時に発売されたレコードが基本的には一番音が良いと考えます。(もちろん違う物もありますよ)

33 1/3、45回転レコード以前のフォーマットである78’sは更に実体感が強くその音の良さにはビックリする程です。
78’sは過渡特性が良いからかななどと勝手に思ったりしていますがどうなんでしょうね。
もし機会がありましたらElvis Presleyなどの78’sを聴いてみて下さい。
あまりにも暴力的なパンク感に痺れることと思います。

オリジナルのレコードって本当にいいですよ!

レコードの買取もしておりますのでお売り頂ける方は是非ご検討下さい。
こんな事↑を書いておりますが勿論リイシューも大歓迎、よろしく御願い致します。
こちらからご連絡下さい

もちろん販売もしていますのでこちらもよろしくご検討ください。

サボテン・レコードのネット・ショップはこちらから
ブログ 『レコード店を考えてみる』 はこちらから