Marvin Gaye “What’s going on” USオリジナル盤のレーベルについて




『Marvin Gaye “What’s going on” USオリジナル「初回プレスは盤が厚く、オイル・ショックの影響で2ndプレスから盤が薄くなるんだよ」は真実か?』の続きです。

以前お客様から
「Marvin Gaye “What’s going on”のレーベルことで質問なんですが、TS品番とS品番の2種類があるのですがどちらがオリジナルですか?」
とお問い合わせをいただきました。
正直、私もいままでそれほど気にしていませんでした。
「カバーがTS品番ですのでレーベルはTS品番が後にT品番になるのではないでしょうか」と答えたのですが…
すみません。間違いでした。ごめんなさい。
レーベルのスタイルの事は気にしていたのに品番の事は気にしていませんでした。ダメですね。
お詫びにと言うわけではありませんが調べてみました。

レーベルの種類は「S」、「T」、「TS」の3品番があります。
まずはS品番
「A TRADEMARK…」の文字が上部に記載されているタイプ、RCAのDynaflexに近い若干薄い感じです。
A面のマト番はA4RS-2682-2-C、B面はA4RS-2684-2-B マシン刻印
(RCAのHollywood工場製と言われています)
…違うタイプのS仕様の盤もあります。(手元にそのタイプがなくどこのプレスかは不明です)



T品番
「A TRADEMARK…」の文字が左側に記載されているタイプです。
A面のマト番はA4RS-2682-2-D、B面はA4RS-2684-2-D マシン刻印
(盤は普通の厚さ、プレス工場は分かりません)


T品番
片面溝有りもありますよ
A面のマト番はA4RS-2682-2-D、B面はA4RS-2684-2-D マシン刻印
(プレス工場は分かりません)
さらに両面溝有りもありますよ(写真はありませんが)
A面のマト番はA4RS-2682-2-D マシン刻印 / B面はA4RS-2684-2-D マシン刻印
(こちらもプレス工場は分かりませんが上と同じだと思います)

TS品番
「A Trademark…」の文字が左側に記載されているタイプです。
これはRCA薄いDynaflex盤に近いことからRCAの工場で製作されたタイプだと思います。
A面のマト番はA4RS-2682-2、B面はA4RS-2684-2 マシン刻印
別のタイプでは
A面のマト番はA4RS-2682-2-A、B面はA4RS-2684-2 マシン刻印
後者はマト番の書体自体がRCAのプレスに近いのでこちらはまず間違い無くRCAのプラントで製作されたものだと思います。
(どちらもRCAのIndianapolis工場製と言われています)


以前販売した白ラベのプロモはTS品番でした。
写真が無くてすみません。
A面のマト番はA4RS-2682-2、B面はA4RS-2684-2 マシン刻印
(RCAのIndianapolis工場製と言われています。販売したことは無いですがRCA Hollywood工場製もあるんでしょうね)



最近ではT品番がオリジナルではないかという説もあるらしいのですがどれも同時代につくられたレコードだと思われます。
しかも溝有りのT品番がレアですので、それこそがオリジナルと思いたい方もいらっしゃるでしょう。
このアルバムは初回から数万枚単位で製作されているでしょうから、この珍しい溝有りのみがオリジナルと考えるのは難しいと思います。
白ラベのプロモ、そしてマト番から考えればTS品番の「2」枝番無しこそがオリジナルと思いたい方もいらっしゃるでしょう。
しかしこう並べてみるとこのアルバムはRCAのIndianapolis工場とRCAのHollywood工場を中心に製造され、マト番はただ単に工場毎で割り振られている可能が高そうです。
フラット・レーベルの黒文字でしたら当時のオリジナルと思っていいのではないでしょうか
というわけでご購入の際はお好きなタイプをお選び下さい。
プレスにかなりばらつきがあるため、自分だったらプレスが良くて音が良い物を選ぶかなあと思います。



今回はあまりにもマニア向けすぎ…ですね。
一部想像で記載した所もありますので間違っているところもありそうです。
ご存じの方はいろいろ教えて頂けると嬉しいです。
宜しく御願い致します。

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