総合店で行くべきか、専門店で行くべきか


今回は「総合店で行くべきか、専門店で行くべきか」です。
ネット・ショップの難しさ」の続き?になります。

中古レコード店というと中古レコードを買って販売しているんだから、どのお店も一緒でしょと思う方も多いと思います。
しかしながら結構違うんです。
国内から仕入れる方法と海外で買い付けて輸入する方法の2種類がまずあります。
今回は仕入れについては海外の買付にしぼり、販売するジャンルの違いで説明したいと思います。
ロック、ジャズ、ソウル、レゲエなどを個別に扱う専門店とそれらを全般に扱う総合店があります。
以前このブログにも書いたフラッシュ・ディスク・ランチも総合店。
当店はというとクラシック以外はたいていのレコードを扱いますが買ってくるのは基本的にコレクタブルな盤ばかりなので、専門店と総合店の真ん中くらいの立ち位置といったところかと思います。

もしあなたがレコード店を始めるとしたらどのようなレコードを扱いたいですか?
ジャンルを絞った専門店にすべきか?それともオール・ジャンルを扱うような総合店にすべきか? 悩むところだと思います。
今回はその強みと弱みを考えてみたいと思います。

まずは仕入から
海外買付の場合の仕入れ先は主にレコード店、ディーラー(コレクター)、週末に行われているレコード・ショーの3つです。
私たちはこれらを組み合わせてレコードを仕入れています。

1. レコード店
店舗展開していますので誰でも購入できますし、良いレコードを購入するにはある程度の「運」というものが必要になります。
専門店の場合は見る範囲もある程度限られるので総合店に比べればお店を多く回る事が可能です。
買えるレコードが少なかったりすると、買付の枚数を増やすために若干高めでも買わなくてはならなかったりします。
総合店の場合はレコードを見る枚数が多い分、販売価格に見合ったレコードを専門店に比べてそれなりに多く買える可能性があります。
どちらも人気のレコードだったりしたらちょっと高くても買わなくてはならないことには変わりはないのですが。

2. ディーラー(コレクター)
専門店の場合はそのジャンルに精通したディーラーを中心に回りレコードを購入することになります。
ジャンルに精通していると云うことは当然レコードの価値を良く知っているということで、それなりの代金を払わなくてはならないということになります。
総合店の場合もオールジャンルを扱っているディーラーからそのジャンルに精通したディーラーまで会うことに変わりはないのですが専門店にくらべて若干無理して買う必要がありません。
それでもあるジャンルのレコードが買えていないとなれば、いいレコードには、それなりの代金を払うということになります。

3. レコード・ショー
概ね週末に行われているレコード市です。
専門店の場合はそのジャンルのみを見れば良いので早く回る事ができ、良いレコードを購入できる可能性が高いです。
総合店の場合はそのお店で一番売れているジャンルを最優先に探すため他のジャンルのレコードの質が専門店でチェックしている方には劣ります。
それにショーに来ているのはディーラーだけでなく、それぞれのジャンルのコレクターもいるため、すべてが後手に回った場合は全くダメという事も考えられます。
まあ全部がダメということはまずないのですが…

専門店は商品を仕入れるのに高く付くこともあるし、買付で必要な枚数までレコードを買うのは総合店に比べて若干大変。
それに比べて総合店の場合、仕入れの金額は専門店と比べると比較的余裕があり、買付で必要な枚数までレコードを買うのは専門店に比べて若干楽ということになります。

次は販売について。
専門店の場合のお客さんは当然その専門店が仕入れているであろうレコードを探しに来ます。
買い付けしてきたレコードはその店に於いて需要が高いということになり、レコードが売れるまで早かったり、若干強気な価格付けをしても売れる可能性が高いということになります。

総合店の場合は専門店に比べて需要が若干低くなりますので、売るためには専門店と同様な強気な価格付けはしにくいです。
つけることも可能ですが専門店に比べて売れるまでに若干時間がかかったりします。
専門店なら売れそうなレコードが売れなかったりします。

専門店のリスクはどこにあるかというとやはり「ジャンル自体の人気がなくなるとそのジャンルのレコードは売れなくなる」
これに尽きると思います。
需要が無いレコードを買ってきても売れないですよね。最初は安いレコードから売れなくなってくるので、高価格のレア盤を購入していくことになります。
そうするとレア盤を高価で購入し利益を圧迫〜それより更に上のレア盤を高価で購入し更に利益を圧迫〜ということがスパイラルの様に続き、最終的には廃業ということになります。
これを回避する為には更に知識をつけて安くて売れるレコードを探したり、その時に高価になっているレコードを的確につかんで販売するということが必要になります。
ですので専門店ならの深く、更に深くといった知識が求められます。

次に総合店、オール・ジャンルでやっている場合はあるジャンルの人気が無くなってきたとしても他のジャンルで利益を取り返す事も可能です。
専門店と比べると良いような気がするかもしれませんが、レコードの内容が薄ければ売れないことに変わりありません。
仕入れを押さえるためにできるだけ安いレコードを幅広く買ってきたけど、やっぱり売れない。
やはりレアな高額盤をということになり、その結果は専門店で書いたことと同じです。
その時々の人気ジャンル、人気のレコードを考えて仕入れなくてはなりません。やはりその時々にあった知識が必要になります。

レコード店を始める際にどちらを選ぶかは自分の知識とそのジャンルの音楽が好きかどうかによると思います。

次回は「需要があるものを売るべきか、開拓して売るべきか」です。
専門店の中でも更に突き進んだジャンルを開拓、販売しているお店を当店と比べて考えてみたいと思います。

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