音楽ストリーミング再生とジャズ喫茶等に思う事



今回は『音楽ストリーミング再生とジャズ喫茶等に思う事』です。
先月Apple社の定額制音楽配信サービスApple Musicが始まりましたね。
ドコモからはdミュージック、auのうたパス等、更にコンテンツも充実して競争していくのだと思います。
店舗向けですがUSENとレコチョクが運営する店舗BGM用にiPad定額音楽配信「OTORAKU」もあります。
すべての楽曲が網羅されているわけではありませんがほとんど聴くことのないアーティストの楽曲などが聴けたりすることは大変楽しいことですよね。
著作権の支払い金額の件で賛否両論はありますが、それによりアーティストにも僅かながらではありますが著作権料が払われるということは良いことなのだと思います。

でも音質ってどうなんでしょう?
Apple Musicで提供されている楽曲はビットレート256kbpsのAACファイル。
dミュージック等は320kbps程度です。
正直、決して高音質とは言えないですよね。

音楽は高音質、ハイレゾの高音質な道と低音質のmp3や配信という道がありますね。
しかもメインとなっているのは低音質。
レコード店を生業にしているとこれって正直「あれっ?」て思ったりします。

たとえばSP78’sで聴くElvis PresleyとLPで聴くElivs Presleyが別物に感じる、そんなような感じが分かる方って多いと思うのですが、同じように良好な音質のLPとmp3程度の音質をそれなりに良いオーディオを使用して聴き比べるとかなり違います。
でもそれって気にしないかぎり普通は分からないですよね。

誰でも簡単に行けて、そういうことが分かる場所ってどこなんでしょう。

良い音で聴ける音質を売りにしているバーとかジャズ喫茶などの飲食店ではないでしょうか。
iPhoneに入っているSonny Rollinsの『Saxophone Colossus』とジャズ喫茶で聴く『Saxophone Colossus』って正直別物だと思うんです。
「よく分からないなあ」と思う方は是非近所のジャズ喫茶等に行って聴き比べて下さい。
駄曲だと思っていた曲がこんなに素晴らしかったのかと思うくらい、良い音質で聴く音楽とそれ以外の音質で聴く音楽は本当に違います。
低音質で聴いている音楽は本当の音楽ではないのではないかと思うくらい「おお〜っ!」とうなっていただけると思います。

それら飲食店ごとにプレイする音楽は違うわけで、そこでプレイされる音楽はお客さんに対しての広告になるのではないでしょうか。
広告効果があるのはラジオと同じじゃないかという方もいるかと思いますがそれは違うと思います。
ある部分ラジオはスポンサーの意向に添ってプレイする音楽も決められますし、多くは現在のチャートを考えて売れると思われる音楽を放送します。
それと比べれば年代は関係なくそれぞれの喫茶店が良いと思われる音楽を流すことによりお客さんの興味はラジオに比べて広がると思うんですよね。

あの喫茶店でかかっていたあのレコードが欲しい、あんな音がでるならオーディオを揃えてレコードも買いたい、CDも欲しいと思ってレコード店に来る方も出てきているのではないでしょうか。
そういう繫がりが音楽業界、オーディオ業界を僅かながらとは思いますが貢献しているのではないかと思います。
希望的観測ではありますが更にその様な事が広がれば音楽業界もオーディオ業界も良くなっていくのではないのでしょうか。

ですのでその様なところをなくさないためにも近所のジャズ喫茶、音を良い飲食店などに行って頂きたい!
そして、近所のレコード店にも行って、しかも買って頂きたい!
ネットでレコードを販売しているレコード店からも買って頂きたい!
ついでに当店からも是非! ↓

次回は『思ったようにはうまくいかない』です。
開店してからのなかなか経営が軌道に乗らなかった時のことを書きたいと思います。

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